省エネ基準適合義務について
2023.12.06 Wed
建築物省エネ法について
上のリンクから見れますが改正建築物省エネ法(令和4年6月17日公布)が施行され
【全ての新築住宅・非住宅】に【省エネ基準適合】が義務付けされることとなりました。
これを受け、建築主であるお客様には【性能向上努力義務】として
新築、増改築をしようとする建築物において、建築物のエネルギー消費性能を一層
向上を図るよう努めなければいけないこととなりました
出典:国土交通省 建築物省エネ法について
法改正により、省エネ基準適合義務の対象が拡大となります
【省エネ基準適合義務とは?】
建築物省エネ法に定められた、建築物における省エネ性能の基準および規制で、省エネ性能の
評価には、次の2つの基準が用いられます。
1.住宅の窓や外壁などの外皮性能を評価する基準
・断熱性能を示す「外皮平均熱貫流率(UA値)」
・日射遮蔽性能を示す「冷房期の平均日射熱取得率(ηAC値)」
この指標を「外皮の部位の面積の合計」ごとに算定して、省エネ性能の評価を行います。
2.設備機器等の一次エネルギー消費量を評価する基準
一時エネルギー消費量とは、住宅内で消費するエネルギーの総量で、
・暖冷房
・換気
・照明
・給湯
・再生可能エネルギー(太陽光発電等)
この5つの上記設備における、消費エネルギーの総量を規定の基準と比較し、
「消費エネルギーをどれだけ削減できているか」を評価する基準の指標があります。
【省エネ住宅の種類】
省エネ基準住宅
断熱等性能等級4以上かつ、一次エネルギー消費量等級4以上と評価される住宅
(2025年以降、断熱等性能等級4以下の住宅は、省エネ基準非適合となり、建築できません。)
ZEH住宅(ネット・ゼロエネルギー・ハウス)
省エネと創エネで、一次エネルギーの年間消費量を実質ゼロ以下にする住宅
参照:資源エネルギー庁 ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)
長期優良住宅
長期間使用できる耐久性や性能を備え、断熱等性能等級5、一次エネルギー消費量等級6以上と、
国の基準より高い省エネ性能を満たす住宅
参照:国土交通省 長期優良住宅制度の概要
認定低炭素住宅
省エネ性能とともに、二酸化炭素の排出抑制のための対策が整備されている住宅
参照:一般社団法人 住宅性能評価・表示協会 低炭素建築物とは
LCCM住宅
建築から解体までを通して、二酸化炭素の収支をマイナスにする住宅
参照:国土交通省 LCCM住宅とは
スマートハウス
省エネ性能を高めたうえで、HEMSなどのITツールでさらにエネルギー消費量を抑えるのが
スマートハウス。ZEHと同じようにエネルギー収支をプラスマイナスゼロにし、さらに
利便性や快適性を高めているのが特徴。
参照:一般財団法人家電製品協会 認定センター スマートハウスってどんな住まい?
性能向上認定住宅
法律にもとづいて認定された、断熱性や設備の基準を満たす住宅
2024年からは、住宅ローン減税を受ける条件に、省エネ基準に適合する必要があることに
なりました。「ややこしい」「分からない」「どうすればいいの」というお声も
頂いております。
出典:国土交通省 住宅ローン減税の概要
住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)は、その年に納めた所得税・住民税から、
所定の額が戻ってくるというものですが、最大の特徴として、「所得控除」ではなく、
「税額控除」である点です。
配偶者控除や、生命保険料控除は馴染みがあるかもしれません。これらは、
収入から控除される「所得控除」であり、課税所得が減少します。よって、
その所得控除の額に税率をかけた金額が減税になるという仕組みです。
一方で、住宅ローン減税は、通常通り所得税を算出した後、税額から
直接差し引く「税額控除」という仕組みになっています。戻ってくる税額が
分かりやすく金額も大きいため、手取り感が大きいのが特徴です。
【住宅ローン控除を受けるためには】
上記の、義務化される省エネ住宅を建てるということが前提になります。
また、省エネ住宅の種類によって、借り入れ限度額が変わってくるのも特徴です。
【都市計画区域外はどうすれば良いか?】
都市計画区域外の3号建築物とされる小規模建築物は適合性判定が
不要になる予定です。これに加え、比較的容易な特定建築行為には
省エネ適合判定は不要となる予定です。
住宅ローン控除を受けるかどうか?という点だけになるようです。
参照:国土交通省建築確認・検査対象となる建築物の規模の見直し